ドラゴンの運命. Морган Райс
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「金属なら、どうしたら浮くの?」グウェンが詰問する。
ステッフェンが咳払いをし、肩をすくめた。
「川ってのは謎が多くてね」彼が答える。「流れが強いんですよ」
グウェンは疑いの目をゴドフリーと交わした。ゴドフリーの表情から、彼もステッフェンを信じていないことが見てとれた。
グウェンはますますいらいらしてきた。また途方に暮れてもいた。ほんの少し前までステッフェンは自分たちに約束どおり何もかも話そうとしていた。だが今は、突然気が変わったかのように見える。
グウェンはこの男は何か隠していると感づき、近づいて睨みつけた。一番手強そうな顔をしてみせたが、その時、父の強靭さが自分の中に注ぎ込まれるような気がした。彼の知っていることが何であれ、それを明らかにするのだと心に決めていた。それが父の暗殺者を見つけるのに役立つのであれば尚更だ。
「あなた、嘘をついているわね」鉄のように冷たい声で彼女は言った。そこに込められた力に自分でも驚いた。「王族に偽証したらどんな罰が待っているか知っている?」
ステッフェンは両手をねじり、その場で跳び上がりそうになった。一瞬彼女のほうを見上げたかと思うと、すぐに目をそらした。
「すみません」と彼は言った。「申し訳ない。お願いだ。これ以上何も話すことはないんですよ」
「前に私たちに知っていることを話せば牢屋に入らなくて済むか、って聞いたわね」グウェンが言う。「でも何も話さなかった。何も話すことがないなら、なぜその質問をしたの?」
ステッフェンは唇をなめ、床を見下ろした。
「あた、あたしゃ・・・」彼は言いかけてやめ、咳払いをした。「心配だったんでさあ。落とし樋で物が落ちてきたことを報告しなかったら厄介なことになるんじゃあないかって。それだけですよ。すんませんでした。それが何だったかはわかりません。なくなっちまいましたから」
グウェンは目を細めた。彼をじっと見つめ、この変わり者の本性を見極めようとした。
「あなたの親方には一体何があったの?」見逃すまいとばかりに彼女は聞いた。「行方不明になっているって聞いているけど。そしてあなたが何か関係しているとも」
ステッフェンは何度も首を振った。
「いなくなったんですよ」ステッフェンが答えた。「それしか知りません。すみませんが、お役に立てるようなことは何も知らないんですよ」
突然、部屋の向こう側から大きなシューという音が聞こえ、皆振り返って、汚物が落とし樋に落ちて大きな便器の中に音を立てて着地するのを見た。 ステッフェンは振り向くと部屋を横切って便器まで急いで走って行った。脇に立ち、上の階の部屋からの汚物で満たされているのを見ていた。
グウェンがゴドフリーの方を見ると、彼もこちらを見ていた。同じように途方に暮れた顔付きだった。
「何を隠しているにせよ」グウェンは言った。「それを明かすつもりはなさそうだわ」
「牢屋に入れることもできる。」ゴドフリーが言う。「それでしゃべらせることができるかも知れない」