ドラゴンの運命. Морган Райс
Чтение книги онлайн.
Читать онлайн книгу ドラゴンの運命 - Морган Райс страница 9
胸壁の端に行き、城の壁につかまった。荒い息で宮廷を見下ろした。切れることのない人の波が、城から出て行く。儀式、自分の儀式が終わって帰る者たちだ。彼らの落胆がここからでも感じられた。誰もが小さく見える。皆が自分の支配下にあることに驚くばかりだった。
だが、それはどれくらい続くのだろう?
「王であるというのはおかしなものよ」老人の声がした。
ガレスは振り向いて驚いた。アルゴンがほんの数歩先に立っていた。白い外套と頭巾を身に着け、杖を手にしている。彼は口元に笑みを浮かべてガレスを見た。目は笑っていなかった。輝きを持った目がまっすぐに向けられ、ガレスは追いつめられた。多くを見抜く目だ。
アルゴンに言いたいこと、尋ねたいことはガレスには山ほどあった。だが、剣を振ることに失敗した今、それらの一つたりとも思い出せなかった。
「なぜ教えてくれなかったのだ?」ガレスは絶望を声ににじませながら聞いた。 「私が剣を振りかざすよう運命づけられていないと伝えることもできたであろう。恥を防ぐことも」
「私がなぜそうしなければならない?」アルゴンが尋ねた。
ガレスが睨み付ける。
「そなたは真の王の相談役ではない」ガレスが言った。「父の相談役は務めようとしていた。が、私にはそうしない」
「お父上は真の相談役を持つにふさわしかったからではないかな」アルゴンが答えた。
ガレスは怒りを募らせた。この男が憎くて、非難した。
「そなたは私には必要ない」ガレスが言った。「父が雇った理由はわからないが、宮廷にそなたはもう要らない」
アルゴンが笑った。虚ろで、怖ろしい声だった。
「お父上は私を雇ったりなどしておられない。愚かな者よ」彼が言う。「その先代のお父上もだ。ここにいるのが私の運命なのだ。実際には、私が彼らを雇ったのだ」
突然、アルゴンは一歩踏み出すと、魂を見抜くようにガレスを見た。
「同じことがそなたにも言えるだろうか?」アルゴンは尋ねる。「そなたもここにいるよう運命づけられているのだろうか?」
その言葉はガレスの痛いところを突き、ぞっとさせた。それこそ、自分でも考えていたことだった。これは脅しではないかと思った。
「血によって君臨する者は、血で支配する」アルゴンはそう告げると、素早く背を向け、歩き始めた。
「待ってくれ!」ガレスが大声で言う。アルゴンを行かせたくなかった。答えが欲しい。「それはどういう意味だ?」
ガレスには、自分の統治が長くは続かないというメッセージをアルゴンが伝えているように思えてならなかった。アルゴンが言いたかったのはそのことか、知る必要があった。
ガレスはアルゴンを追った。だが、近づいた瞬間、目の前でアルゴンが消えた。
振り返って周囲を見回したが、何も見えなかった。どこかで虚ろな笑い声が響くだけだった。
「アルゴン!」ガレスは呼んだ。
もう一度振り返り、天を仰いだ。そして片膝をつき、頭をのけぞらせて甲高く叫んだ。
「アルゴン!」