英雄たちの探求 . Морган Райс

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英雄たちの探求  - Морган Райс 魔術師の環 第一巻

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      ソアは直ちにひざまづき、頭を垂れた。

      「わが君」と彼は言った。「邪魔をいたしました。申し訳ありません。」

      国王の相談役への不敬は投獄または死に値する。ソアは生まれたときからそう教え込まれていた。

      「小年よ、立ちなさい。」アルゴンは言った。「ひざまづいたほうが良いなら、私からそう言っていたであろう。」

      ソアはゆっくりと立ち上がり、彼のほうを見た。アルゴンは数歩近寄ると、立ったままソアが居心地悪くなるほど見つめた。

      「そなたは母親の目をしている。」とアルゴンは言った。

      ソアは驚いた。自分の母親に会ったことも、父親以外に母のことを知っている者に会ったこともなかったからだ。母は出産の時に亡くなったと聞いていた。ソアはいつもそのことで罪の意識を感じていた。家族が自分を嫌うのもそのためだと思っていた。

      「誰かと勘違いをされているのではないかと思います。」ソアは言った。「私には母はおりません。」

      「母がいないと?」アルゴンは微笑みながら尋ねた。「男親だけで生まれたというのか?」

      「わが君、母は出産のときに亡くなったという意味でございます。私のことを誰かとお間違えではと思います。」

      「そなたはマクレオド族のソアグリン、4人兄弟の末っ子、選ばれなかった者であろう。」

      ソアは目を大きく見開いた。どう解釈したらよいのか分からなかった。アルゴンのような位の高い者が自分のことを知っているとは。自分の理解を超えたことだった。村の外に自分のことを知っている者がいるとは考えたこともなかった。

      「どうして・・・お分かりになるのですか?」

      アルゴンは微笑んだが、答えなかった。

      ソアは急に好奇心が湧いてきた。

      「どうして・・・」ソアは言いかけたが、言葉に詰まった。「どうして私の母を知っておいでなのですか? どのように母に会われたのですか? 会ったことがおありですか? どんな人だったのですか?」

      アルゴンは振り返り、歩き去った。

      「次に会った時に質問しなさい。」と言った。

      ソアは不思議な気持ちでアルゴンを見送った。目のくらむような、不思議な出会いだった。あっという間の出来事だった。アルゴンを行かせまいとして、急いで後を追いかけた。

      「ここで何をなさっていたのですか?」ソアは急いで追いつこうとしながら尋ねた。アルゴンは古い象牙の道具を使って、速く歩いているように見えた。 「私を待っておられたのではありませんよね?」

      「他に誰を待っていたというのじゃ?」アルゴンが尋ねた。

      ソアは追いつくのに必死だった。開けた場所を後に、森に入って行った。

      「なぜ私なのですか? なぜ私が来るとご存じだったのですか? 何が目的だったのですか?」

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