英雄たちの探求 . Морган Райс
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Читать онлайн книгу 英雄たちの探求 - Морган Райс страница 8
彼は、今日というこの日、これが印なのだと感じた。 重大なことが起きたように思えた。王国で最も知られ、最も恐れられている動物をし止めたのだ。たった一人で。武器を使わずに。本当のこととは思えなかった。誰も信じやしない。
彼はそこに立ち、めまいを感じながら、自分を圧倒したのは一体何の力だったのだろうと考えた。それは何を意味するのか、自分は本当は何者なのか。このような力を持つことで知られているのはドルイドだけだ。父も母もドルイドではない。自分がそうである訳がない。
それともそうなのだろうか?
ソアは突然背後に人の気配を感じた。振り返るとアルゴンがそこに立ち、動物を見下ろしていた。
「どうやってここまで来られたのですか?」ソアは驚いて尋ねた。
アルゴンは彼を無視した。
「今起きたことをご覧になったのですか?」ソアはいまだ信じられない思いで尋ねた。「自分でもどうやったのかわからないんです。」
「わかっておるのじゃろう。」アルゴンが答えた。「 自分の奥深くで。そなたは他の者とは違うのだ。」
「まるで・・・力がほとばしるようでした。」ソアは言った。「自分が持っているとは知らなかった力のような。」
「エネルギー場じゃな。」アルゴンが言う。「いつかよくわかる日が来る。それをコントロールすることさえできるようになるかも知れん。」
ソアは肩をつかんだ。耐え難い痛みだ。見下ろすと、手も血だらけだ。めまいがして、もし助けがなかったらどうなっていただろうと考えた。
アルゴンは3歩前に進んだ。手を伸ばしてソアの空いているほうの手をつかみ、傷の上にしっかりと載せた。そのままの状態で背を反らせ、目を閉じた。
ソアは腕に温かいものが流れるのを感じた。数秒でべとべとしていた血が乾き、痛みが消えていくのがわかった。
彼は見下ろし、信じられなかった。怪我が治っている。残ったのは爪で切られてついた3つの傷痕だけだった。それも傷が閉じていて、数日経過したように見える。血はもう出ない。
ソアはびっくりしてアルゴンを見た。
「どうやったらできるんですか?」彼は尋ねた。
アルゴンは微笑んだ。
「何もしておらん。そなたがしたのじゃ。わしはただそなたの力に指示をしたまでだ。」
「でも僕には治す力などありません。」ソアは当惑して答えた。
「そうかな?」アルゴンは答える。
「僕にはわかりません。起きていることの意味が全くわからないんです。」ソアはますますもどかしく思って言った。「どうか教えてください。」
アルゴンは目をそらした。
「時間をかけて理解していかなければならないこともある。」
ソアは何か思いついた。
「これは、私が王のリージョンに入隊できるということなのでしょうか?」興奮して尋ねた。「サイボルドを倒せるのなら、他の少年に引けを取らないでしょう。」